2019年のマイブームは探偵・葉村晶『さよならの手口』

文庫本葉書という一種のブラインドブックを作っており、同じような商品を見ると資料として買う。この本とは今年の夏、そんなふうに出会った。せっかくだからと読みはじめたらすぐに夢中になった。
白骨死体、失踪、政界スキャンダル、詐欺など、依頼や事件が主人公に次々と集まってくる。謎は雪だるまのようにふくらみ、お楽しみは1冊の長編ミステリによく収めたと思うほど山盛りだ。
主人公の女探偵・葉村晶はわたしと同世代。かわいげや女子力と無縁の中年。タフで能力もあるけれど自分の好奇心が制御できないところに親しみがわく。
この「シリーズ4作目」を皮切りに過去作を読み漁ること数か月。わたしの葉村晶ブームはまだまだ続く。

功刀 貴子(ブックピックオーケストラ)

文庫本葉書は往来堂書店ほかにて販売中です。文庫本葉書が誰かのマイブームの火付け役になっていますように。