これ以上ない「人間の成長」物語に涙!『記憶喪失になったぼくが見た世界』

18歳で交通事故に遭い、生死の境をさまよった結果、著者は一切の記憶をなくしてしまった――。人間として当たり前の感覚や知識を一切失った大人が、壮絶な苦労を重ねながら徐々に生きる力を取り戻し、学生生活を復帰させ(常に危なっかしくてトラブル続きだが)、最終的には草木染職人となって独立を果たす。ここまでの「人間の成長」を描いた物語が他にあるだろうか。しかも実話で!
本書は長く品切れとなっていたが(私も本書とは古書で出会った)、テレビ朝日系「激レアさんを連れてきた。」への著者出演がきっかけとなり、2019年8月に新装版として再登場するに至った。これを機にさらに多くの人に手に取っていただければと思う。

梶原 治樹((株)扶桑社)

本業は出版社の営業。趣味は将棋(自称アマ二段)。新書『将棋「初段になれるかな」会議』『将棋「観る将になれるかな」会議』(高野秀行 / 岡部敬史 / さくらはな。)の2冊をあちこちで薦めまくる毎日。