19年前に書かれた傑作サイコミステリ『症例A』

今年、何気なく再読したらべらぼうにおもしろかったんです……知る人ぞ知る傑作。90年代、多重人格や心の闇などが注目され、精神医学を扱ったミステリーが多く出版された。そのなかでも00年に出た本書は別格。ラカン派への懐疑や、精神医学が「文学」になりかねない危険性など、リアリズムから始まってそれが崩されていくという「科学」と「非科学」の対決がスリリング!しかも精神医学や心理学などの勉強にもなるというすごいミステリ!

海猫沢 めろん(作家)

千駄木あたりをうろついてる作家です、見かけたらTwitterで話しかけてください(@uminekozawa)。