ロマンが土地と、結びつく!!『神戸・続神戸』

第二次世界大戦終戦前後に神戸に暮らした日々を書いた随筆『神戸・続神戸』の不思議な魅力は、まるで夢物語のような出来事が、確かなリアリティを持っているところ。「非日常的な日常。」、「どんな状況下でも、人は当たり前に助け合う。」、夢のような現実。それは、5・7・5のたった17文字ですら一つの世界を生み出せる俳人・西東三鬼が、一行ごとに息を吹き込んだ随筆だからこそ感じられる、独特の雰囲気。神戸という地にしっかと足をつけながらも、どこかしら夢見るような、ロマンティシズム溢れる感性から生み出された文章に、読者は思う。生きることこそ、文学だ。

坂上 友紀(本は人生のおやつです!!)

大阪の堂島で本屋をしています。