銭カネのフィルターが人間感情を全裸にする『大貧帳』

有楽町よみうりホールで行われる文学フェス「夏の文学教室」で、町田康さんがこの本を紹介していた。(演題は「理屈の笑い」)。講演を聞きながら私は悶絶し、すぐに文庫を買いに行った。
「借金運動なくして心の平和なし」と言い切る百鬼園先生に、全くもって親近感を抱けない私ですが、銭カネにまつわる悲喜こもごもを読んでいると、人間性の真理に触れたという感動を禁じえません。

河波 雄大(みすず書房)

専門書出版社の営業職として働いています。おすすめの自社本は心理学者フランクルの『死と愛』です。ぜひ読んでみてください。