ばんごくどう!板画家棟方志功の自叙伝 『板極道』

『板極道』(棟方 志功中公文庫/571円 + 税

ばんごくどう!
板画家棟方志功の自叙伝

明治36年青森生まれの棟方さんが、画家を目指して上京し、板画に出会い、貧しくも沢山の人に支援され作品を作り続ける日々を、自身の言葉で語ります。本書を「板極道」と名付けるように、作品に対する覚悟、強い気持ちが独特の造語から伝わってきます。戦時中疎開していた富山県福光町での話が出てきます。私の両親は福光出身で私も福光で生まれました。帰省するたび町のあちこちにある棟方さんの作品を見、いかに有名ですごいかという話を聞いて育ちましたが、棟方さん自身が面白く、放っておけない魅力ある人だったというような事は、この本を読んでから身に沁みてきました。序文で谷崎潤一郎氏は「棟方志功君は奇人である」と言っています。

得地 直美/イラストレーター

モノクロ町画集『神保町』(夏葉社)発売中!