自身の生い立ちからくだらない駄洒落まで。『九鬼周造随筆集』

『九鬼周造随筆集』(九鬼 周造 (菅野 昭正編)岩波文庫/660円 + 税

自身の生い立ちからくだらない駄洒落まで。

幼い頃に住んでいた根岸、母・波津子と岡倉天心との関係、九鬼氏発祥の紀伊半島、フランス留学時代、駄洒落…九鬼の哲学的テーマである「可能性」と「偶然性」の関係がこの随筆集によって鮮やかに、確かな手触りをもってたちあがる。九鬼周造の人生への温かな眼差しは、年齢を重ねるごとにわかるようになり、かつ、重みを感じるようになった。繰り返し、確かめるように読みたい一冊。

榎本 周平/出版営業

その他、九鬼周造の文庫をぜひ読んでみてください。『現代思想』の九鬼周造特集も必読ですね。