生まれ変わっても、また読みたい。『からくりサーカス 1』

『からくりサーカス 1』(藤田 和日郎小学館文庫/800円 + 税

生まれ変わっても、また読みたい。

そこまで思うマンガは、後にも先にもこれだけだろうな。
か細く弱いおぼっちゃん・勝(小5)。クマちゃんのきぐるみを着てサーカスのビラ配りをしていた中国拳法を使いこなす大男・鳴海(19歳)。サーカス芸人で、銀眼銀髪スタイル抜群のフランス人美女、しろがね(19歳)。この3人の出会いによって物語は何かに操られるかのように踊り始め、勝は鳴海のように強くなるため、時を超え、自分自身に迫っていきます。
子どもから大人への成長、強さへの憧れ、初恋、裏切り、そして愛。相当な数のキャラクターが登場しますが誰ひとりとして欠けていい者はおらず、それぞれが抱える葛藤をすくい上げ、絡ませ、編み上げてひとつの物語にしていくさまは、まさに圧巻としか言いようがありません。藤田先生、この作品を描いて下さってありがとう!

森 かおる/エディトリアル・ジェットセット

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