野坂昭如の最高傑作は『火垂るの墓』にあらず!『エロ事師たち』

『エロ事師たち』(野坂 昭如新潮文庫/520円 + 税

野坂昭如の最高傑作は『火垂るの墓』にあらず!

処女作にして文学的傑作、怪作。人物たちの関西弁の会話の中身は猥雑なエロ事、つなぐ地の文も下品な関西弁の語り口で、その連続性は淀みなく落語のリズムを打つ。女嫌いの美青年がダッチワイフに惚れ込んで、あらゆるエロ事の提供を生業とする主人公はインポになるが、死を目前にして勃起する。滑稽でグロテスク、哀れで切なく馬鹿馬鹿しく、人性が氾濫し、人生を現出させる!

長嶺 昌史/青弓社

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